2024/02/03 13:25

新潟の北限である村上は

臥牛山( がぎゅうさん ※村上の人はお城山とも呼んでいます )の山頂に村上城址が未だ残る古い城下町です。

ここは平安時代の頃から天然の漆の産地として有名だったそうです。


村上地方への漆の技術は今から約600年前、

京都から寺院建設に来た漆工が始めたと伝えられています。その後、歴代藩主はこれを奨励し、約370年前には何と「漆奉行」が設置され、技術がより一層高められたそうです。


江戸詰めの村上藩士も堆朱彫りの名工について彫刻を学び、それが藩内に広められ、地元村上に伝わった漆の技術とも掛け合わされ、進歩・発展して町民の間にも広がり、今日の村上木彫堆朱の基礎が築かれていきました。


名工たちの素晴らしい技術を受け継ぎつつ、時代時代に合った新たな研究を続けて来たからこそ、絶える事なく今に至るわけです。

その時流の中にいると思うとなんだか壮大な話ですが、

伝統工芸全体で後継者不足の話を耳にする昨今、先人たちも似たような状況を乗り越えて来たのかもしれません。

そう考えると、非常に燃えてきます。

その灯を消さぬよう、精進していきたいと思います。