WHAT'S "TSUISYU"?

堆朱の特徴

村上木彫堆朱は、木製の木地に繊細で綺麗な模様を彫刻し、その彫刻をより引き立たせるため・丈夫で堅固な作品に仕上げるために漆を幾重にも塗り重ねていく新潟を代表する伝統的工芸品です。

代表的な木彫堆朱は、朱漆の上塗りを艶消しし、独特な落ち着いた色・肌合いが特徴です。
初めは艶のない状態ですが、使い続ける事により鮮やかな朱色に変わり、艶も出てきます。

木地を作る木地師、木地に下絵・彫りを施す彫師、漆を塗り重ねていく塗師。

様々な工程を経て作品が出来上がります。

村上木彫堆朱の歴史

新潟の北限である村上は、臥牛山(がぎゅうさん。村上の人はお城山とも呼んでいます)の山頂に村上城址が未だ残る古い城下町です。ここは平安時代の頃から天然の漆の産地として有名だったそうです。

村上地方への漆の技術は今から約600年前、京都から寺院建設に来た漆工が始めたと伝えられています。
その後、歴代藩主はこれを奨励し、約360年前にはなんと『漆奉行』が設置され、技術がより一層高められたそうです。

江戸詰めの村上藩士も堆朱彫りの名工について彫刻を学び、それが藩内に広められ、地元村上に伝わった漆の技術とも掛け合わされ、進歩発展して町民の間にも広がり、今日の村上木彫堆朱の基礎が築かれていきました。

名工たちの素晴らしい技術を受け継ぎつつ、時代に合った新たな研究を続けて来たからこそ、絶える事なく今に至るわけです。